言語化できないストレスが様々な兆候に現れることもあります。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンがまとめたものは以下の通りです。
身体症状
手足が動かなくなる、声が出なくなる、立てなくなる、意識を失う、お腹や頭が痛くなる、おねしょをする
退行現象（赤ちゃん返り）
わがままになる、年齢にそぐわない甘え方をする
マジカル・シンキング
現実にないことを言い出す、自分の悪事のせいで災害が起きたと思い込む
災害ごっこ
地震だったり津波だったり、災害で体験したことを思わせる遊びや話を繰り返す
精神症状
突然パニックになる、泣く、眠れなくなる、食欲を失う
そうした子どもたちのケアのために、2016年に震災を経験した熊本市の子ども発達支援センターがつくった絵本があります。
熊本市子ども発達支援センター / Via city.kumamoto.jp
絵本では、地震を「ちきゅうさんがかぜをひいた」と表現。
熊本市子ども発達支援センター / Via city.kumamoto.jp
慣れない避難生活などで泣いてしまう男の子の様子が描かれています。
熊本市子ども発達支援センター / Via city.kumamoto.jp
避難生活が2週間続いた後、当時のトラウマから家に入ることができなくなりますが……
熊本市子ども発達支援センター / Via city.kumamoto.jp
だんだんと日常を取り戻していきます。
熊本市子ども発達支援センター / Via city.kumamoto.jp
絵本では、「子どもたちは、また家で地震が起きるのではないかと心配して、家に戻れない場合があります」として、保護者に3つのポイントを伝えています。
熊本市子ども発達支援センター / Via city.kumamoto.jp
1 / なるべく、もとの生活リズムに戻してください。 慣れているおもちゃなど近くに置いておくとよいかもしれません。
2 / 子どもが安心できるスペースをつくってください。 例えば、物が倒れてきたり、落ちてこないようなスペースをつくってください。
3 / 再度地震があった場合、どう行動するのかの見通しを伝えることも大切です。まずここに逃げて、次はどうするのかを知らせた上で、周りの大人がしっかり守ってくれるから大丈夫という安心感を与えてあげてください。
熊本市の大西一史市長は、Twitterで「北海道でも子供達の心のケアが必要なので何かの参考にして頂ければと思います」と呼びかけています。
絵本の全文は以下のサイトから。英語版、中国版も用意されていますよ。困っている人がいれば、ぜひ伝えてあげてください。
