大相撲夏場所は21日、14日目の取組が東京・両国国技館で行われ、賜杯争いトップに並んでいる横綱・照ノ富士(30=伊勢ケ浜部屋)は、前日に負け越しが決まった大関・正代(30=時津風部屋)を寄り切りで破り3敗を死守した。3敗で並んでいた隆の勝は霧馬山を突き落としで破った。佐田の海は大栄翔に敗れ4敗目で自力優勝がなくなった。明日の千秋楽を前に大混戦の夏場所賜杯争いは照ノ富士と3敗を守った隆の勝、4敗の佐田の海、大栄翔の4力士に絞られた。
【写真】7度目は初賜杯か、それとも――2022年夏場所千秋楽の取組一覧
4力士に絞られた賜杯争い。注目の千秋楽の取組が決まった。3敗で首位の照ノ富士は7度目の優勝を目指し結びの一番で14日目に負け越しが決まった大関・御嶽海と対戦。同じく3敗で初優勝の期待がかかる隆の勝は4敗の佐田の海と“直接対決”となる。3敗2人の結果を待つ大栄翔は7勝7敗で勝ち越しを狙う志摩ノ海と対戦する。
また、史上初となる皆勤での大関全員負け越しという負の歴史が懸かる7敗の貴景勝は結び前の一番で9敗の大関・正代と不名誉記録回避へ勝ち越しをかけて対戦する。
◆千秋楽注目の取組(結びの一番から)◆
(11勝3敗)照ノ富士―御嶽海(6勝8敗)
( 7勝7敗)貴景勝 ―正代 (5勝9敗)
( 7勝7敗)志摩ノ海―大栄翔(10勝4敗)
(10勝4敗)佐田の海―隆の勝(11勝3敗)
大混戦のまま迎えた14日目は、7度目の優勝を狙う照ノ富士は正代を立ち合いから圧倒。3敗をキープした。
3人の3敗力士の先陣を切って登場した隆の勝は霧馬山と土俵中央で粘り合う展開に。最後は隆の勝の突き落としに霧馬山の右手がつき勝負あり。敗れた霧馬山は優勝争いから脱落となった。
史上2位の年長記録となる35歳での初賜杯が期待される佐田の海は大栄翔と激しい立ち合い後、必死に突き出しを狙ったが、大栄翔のはたき込みに沈んだ。人気力士同士の対戦となったが、35歳の敗戦に国技館にはため息がもれた。大栄翔は4敗を死守し自力はないが優勝争いに踏みとどまった。