オリンピックも高校野球も、パラリンピックも終わって秋めいてきた。橋本会長が「大会が成功か否かは、これからの歴史が評価する」と自画自賛していたが、果たしてどうだったのだろうか。
一番は「復興五輪」と言いながら、東日本大震災の被災地での競技種目はわずかにとどまり、しかも新型コロナウイルス感染拡大に伴い、「無観客」を強いられた。聖火リレーすらままならなかった。
せめて、マラソンも東北を走らせたらと思ってはいたが…。個人的には57年前に使用した旧国立の「聖火台」を再利用してほしかった。
ほめられた点はボランティアの方たちが帰国する各国の選手たちへの最後までのおもてなしに終始したこと。選手村の食堂の充実さ。亡命を求めた選手への対応。なんと言っても「大きなテロが起き仲った」これに尽きる。
過去の大会を見ても、五輪後はたいてい不景気になる。日本も「五輪」「震災復興」を旗印に強引に都市開発を進めてきた。いまコロナ禍で、経済が一部マヒしている中、次の総理総裁がどうかじを切っていくのかが見ものである。
各競技団体も、選手たちの活躍によって志願者が増え、一時期のバブルにはなる。だが「こんな時にスポーツなんて」と、離れていくスポンサーをつなぎとめる工夫も必要だ。とりわけパラリンピックなどの障がい者アスリートはより資金が必要だ。競技用義足や車いすなど。そのためにも、われわれ障がい者も積極てきに彼らを支援すべく情報を発信していかねばならない。
2030年に、「札幌で再び冬季五輪」を目標にしている。冬季開催は開催都市が限られ、夏季より有利だが、今以上に差別偏見にはシビアになっていくだろう。それ以上に肥大化した大海を何とかしないといけない。
ありがとう。アスリートたちよ。