元ヤクルト投手の安田猛さんが死去したことが20日、関係者の話で分かった。73歳だった。
安田さんは早大、大昭和製紙を経て、71年ドラフト6位でヤクルトに入団。小柄な体ながら、“パラシュートボール”と自ら名付けたスローボールなど絶妙な投球術を駆使。ルーキーだった72年には最優秀防御率のタイトルを獲得し、新人王に輝いた。入団2年目の73年には81イニング連続無四死球のプロ野球記録を作り、2年連続で最優秀防御率のタイトルを獲得。左腕のサイドからくせ球を操る投球スタイルは“ペンギン投法”と呼ばれた。
81年に現役を引退した後は、ヤクルトでコーチ、スカウト、スコアラー、編成部長などを歴任。退団後は社会人野球のJR東日本や、母校の福岡・小倉高でコーチを務めたが、17年に胃がんであることが分かり一時はコーチを退任。最近は都内の病院で抗がん剤治療を受けながら、不定期で母校の後輩を指導していた。