月19日午後に退任会見を開いたNHKの籾井勝人会長。これまでも奔放な発言をしてきたことで知られているが、この日も「ハッピーな3年間でした」などと語ったという。ただ、体調は最悪だったようだ。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】
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もうろうとした会見は続き、たとえば2017年度の予算案についてこう述べたという。
「石炭の価格も一頃よりずいぶん上がっていますし、鉄鉱石も下げ止まっている中で、こういうことは業績に反映されるでしょうから」
三井物産時代を彷彿とさせる内容に、記者団にも動揺が走ったようだ。また、体調について問われた時にはこうも答えたという。
「破裂しそう。気分が悪い。多分大丈夫」
1時間の予定だった会見は30分ほどで終了。
籾井会長は風邪ではなく、「インフルエンザA型」に罹患していたという。出勤停止は3日間。退任日の1月24日にはなんとか間に合いそうだ。
日刊スポーツのTwitterや朝日新聞の記事では、NHK広報局が会見後に「イソジンのうがい薬」を配っていたことが明らかにされている。「気休めだとおもう」との辛辣なコメントも。
なぜイソジンを「差し入れ」たのか。BuzzFeed Newsの取材に対し、NHKの広報担当者はこう答えた。
「もともとフロアのお手洗いに置いてあるイソジンでした。同じ部屋にいた記者のみなさんを放っておくわけにもいかないので、インフルでしたと記者クラブに行ってお話しした際、うがいをするなら、こんなのがありますよと言って持って行ったそうです」
なるほど。そもそもイソジンは、インフルエンザに効くのだろうか。
BuzzFeed Newsは販売を請け負うシオノギヘルスケアにも聞いてみた。担当者は言う。
「弊社の方からお伝えできる公式な見解は、ウイルスの殺菌消毒に効能効果があるという形になりますので、直接インフルエンザに効くとかそういうことに関しては申し上げられないです」
予防効果があるかどうかは、「薬機法上、申し上げられない」のだという。ただ、「一般論として」との前置きで、予防策を教えてくれた。
「ウイルスを体に入れないということが大前提になので、手洗いとマスク、加えてうがいで外に出すことが、多重的な防御になると感じております」