日本ボクシング連盟の内田貞信会長は27日、新型コロナの影響を受けた日程変更による東京五輪のボクシング世界最終予選中止を受け入れたと発表した。同連盟は予選実施を求める嘆願書を提出していた。24日に日本連盟や日本オリンピック委員会(JOC)が特別作業部会と行った会議で、予選が終了していない欧州、米大陸の選手との公平性を勘案し最終予選を実施できない旨の説明があり、内田会長は「その結果、日連として、特別作業分会の提案を理解し、受け入れることとしました」と無念の決断をした。
五輪で競技を運営する特別作業部会は、世界最終予選で決まる予定だった男女計53の枠を17年からの国際大会成績によるランキングで決めるとしており、実績に乏しい男子フェザー級の堤駿斗(東洋大)ら最終予選に臨む予定だった日本の男女5選手の出場権獲得は事実上、消滅した。
内田会長は「今後はオリンピックホスト国の国内競技団体として、特別作業部会との連携を強化し、オリンピックでのボクシング競技の成功に向けて、協力していくことを改めて確認しあいました。日連としては、選手のために最大限の努力を行いました。特別作業部会もまた、アスリートのことを第一に考えての判断だという事実もあります。主催と参加国の立場の違いでもありました。今後も日本のアスリートのために努力をしてまいります」とした。