北海道旭川市は12月7日、新型コロナウイルスの大規模なクラスターが相次ぎ医療体制がひっ迫しているとして、北海道を通じて自衛隊へ看護師の派遣要請をしたことを明らかにしました。
旭川市では、7日新たに1人が死亡し、8人の感染が確認されています。18日ぶりに感染者が1ケタにとどまったものの、「吉田病院」では12月6日までに184人が感染し、国内最大のクラスターとなっている「旭川厚生病院」でも6日までに224人が感染(病院公表)、障害者福祉施設「北海道療育園」でも33人が感染するなどし、医療体制がひっ迫しています。
最初に市内最大規模のクラスターとなった「吉田病院」は、すでにホームページを通じて市へ自衛隊の派遣要請をしていて、旭川市の返答を巡り議論が続いていました。
旭川市の西川将人市長は臨時の会見で、深刻な看護師不足で、12月5日にDMATからの要請があったこと、6日に北海道に看護師を要請したものの対応が難しいと返答があったことから、自衛隊へ看護師の派遣を要請することにしたと説明しました。
旭川市は「災害派遣要請」として10人の派遣を要請し、2週間程度の派遣をお願いしたいとしています。
当初吉田病院側から派遣要請があった11月26日時点では、「公共性などの案件にあたらない」と北海道と判断をしたものの、その後市中に無症状の人が増えている可能性があり、全市的な医療体制の崩壊につながりかねないと判断したとしています。