国際オリンピック委員会(IOC)は16日、2020年東京五輪の暑さ対策としてマラソンと競歩の会場を東京から札幌に移すことを検討すると発表した。IOCは既に国際陸上競技連盟にも通知したとしている。
東京五輪のマラソンは女子が8月2日、男子が最終日の8月9日に行われる。招致段階では午前7時半にスタートする予定だったが、大会組織委員会はIOCとの協議を経て午前6時に開始することを決定。競歩も男子50キロを午前5時半、20キロは男女とも午前6時に前倒しするなど対策を講じていた。組織委は「IOCの声明を確認中」としている。
マラソンの暑さ対策を巡っては、今秋の世界選手権(カタール・ドーハ)でマラソンと競歩を異例の深夜スタートで実施。気温30度超、湿度70%以上の過酷な条件となった女子マラソンでは、出場者のうち過去最多の4割超が途中棄権し、改めて東京五輪での暑さ対策の重要性が高まっていた。