ノルディックスキー・W杯ジャンプ男子個人第11戦は6日、オーストリアのビショフスホーフェンで伝統のジャンプ週間第4戦を兼ねて行われ、22歳の小林陵侑(土屋ホーム)が合計282・1点で勝ち、67回目のジャンプ週間で史上3度目となる4戦4勝の完全制覇を達成し、総合優勝した。ジャンプ週間4戦全勝は、1997~98年シーズンの船木和喜(当時デサント、現フィット)以来となる日本人2人目。
【写真】小林陵の快進撃に刺激を受けているという高梨沙羅
小林陵はこれでW杯5連勝。日本人初となるグランドスラムを達成し、「勝てるとは思っていなかった。歴史をつくれたことはすごくうれしい」と話した。
▽欧州ジャンプ週間 ドイツ、オーストリアの4つのジャンプ台を8日間で回る、W杯の原型とされる伝統の大会。1952~53年シーズンに始まった。総合Vは4試合、計8本のジャンプの合計得点で争う。96~97年から1回目は予選の上位と下位が対戦する「ノックアウト方式」で行われている。4連勝したのは2001~02年のスベン・ハンナバルト(ドイツ)と2017~18年のカミル・ストッフ(ポーランド)の2人のみ。
◆小林 陵侑(こばやし・りょうゆう)1996年(平8)11月8日生まれ、岩手県八幡平市出身の22歳。5歳でスキーを始め、小1から本格的にジャンプを開始。盛岡中央高までは複合との二刀流で、15年4月の土屋ホーム入社後からジャンプに専念。16年からW杯に参戦。18年平昌五輪の個人はノーマルヒル7位、ラージヒル10位。1メートル73、60キロ。