大相撲の横綱稀勢の里(32)が、開催中の九州場所4日目も出場する。師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が14日早朝、福岡・大野城市内の田子ノ浦部屋宿舎で明らかにした。
「(稀勢の里は)出ます。本人が『頑張ります』といっている以上、背中を押すしかない。弟子を信じるしかない」
白鵬、鶴竜2横綱の休場により、横綱昇進後初の「一人横綱」となった稀勢の里は、初日から3連敗を喫していた。自身の初日からの3連敗は小結だった平成21年初場所以来。横綱の初日からの3連敗は年6場所制が定着した昭和33年以降では平成4年初場所の旭富士以来26年ぶり。その場所限りで引退した旭富士を含め、同様のケースは5横綱のべ6例あるが、出場を続けたのは昭和63年秋場所の大乃国(現芝田山親方)一人。4度が4日目から休場へ追い込まれており、稀勢の里も甘い判断は許されない状況となっていた。
大乃国は4日目に白星を挙げ、不戦敗をのぞき4連敗した横綱はおらず、強行出場を決断したことになる。