女優の永野芽郁(18)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「半分、青い。」(月~土曜前8・00)に登場している中部地方の山間部に伝わる郷土料理「五平餅」がドラマ効果、トヨエツ効果により東濃(岐阜県南東部)周辺の休憩施設で爆発的に売れていることが10日、分かった。
【写真】ボディコン衣装を着こなす佐藤江梨子
中日本高速道路(名古屋市中区)は、中央道のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)のうち、五平餅を常時販売し、数字が判明している5店舗を対象に、番組開始時(4月1日)からゴールデンウイーク(GW)(5月6日)の間の売上を集計。
番組開始前の3月の1日平均売上と比べ、
▼番組開始~GW(4月 1日~5月6日)=199%
▼GW中 (4月28日~5月6日)=426%
期間全体を通じて約2倍、GW中は4倍超の大幅増となった。駒ケ岳SA(上り)のGW中は9倍超(946%)と驚異的な数字をマークした。
五平餅は炊いたうるち米をつぶし、タレをつけて串焼きにした名物。わらじ型・だんご型など様々な形があり、醤油ベース・味噌ベースなどタレも多種。
ヒロイン・鈴愛(永野)の実家「つくし食堂」でも出されるなど、序盤から度々登場してきたが、第24話(4月28日放送)で豊川悦司(56)演じる少女漫画家・秋風羽織が口にし「うんま!(うまい)」と絶賛したことから、ツイッターのトレンドになるなど、一気にブレークした。
中日本高速道路は「改めて朝ドラのパワーを感じております」と驚き。ロケ地の恵那市観光交流課の関係者も「これで全国に広がる」と朝ドラの影響力に手応えを感じている。
永野も「凄くおいしい。好きです」と話している。スタッフによると、香ばしい香りが残るため、五平餅を使用した撮影の後は「食べたーい!」の声があちらこちらで上がるほど、出演者一同が今作を機に好きになった。五平餅を焼く、鈴愛の祖父・仙吉役の中村雅俊(67)と店をハシゴしたスタッフもいるという。
岐阜県美濃加茂市出身の作者・北川悦吏子氏(56)が脚本に盛り込み、ドラマの重要なキーアイテムに。第24話で、鈴愛が秋風と出会えたのは五平餅を差し入れたおかげ。NHK関係者は「ずっと伏線が張られていた」と明かし、テーマパーク「ぎふサンバランド」の建設が中止になり、梟町を去る「青山セントラルリゾート開発」の小倉瞳(佐藤江梨子)を慰める時、仙吉が焼いてあげる(第20話、4月24日放送)など、おいしさが心を動かすシーンとして描かれていた。
それが秋風の絶賛により、一気にブームの兆し。NHK関係者は「今後も節目節目に登場し、終盤まで続く。鈴愛の人生を動かす重要な食べ物」と語っている。