強風で山火事消火できず 自衛隊に派遣要請 岩手 釜石
5月8日 15時15分
8日正午ごろ、岩手県釜石市の山林で火が出て燃え広がり、県の防災ヘリコプターが消火のため出動したものの、強風のため現場に近づけず、岩手県は陸上自衛隊に対して災害派遣要請を行いました。
8日午前11時55分ごろ、釜石市平田の山林から「煙が上がっているのが見える」という通報が消防に相次ぎました。
消防によりますと、山林から出た火は現在も燃え広がっていますが、現場につながる道路がないうえ、火の勢いが強く現場に近づけない状況で、地上からの消火活動ができないということです。
また、消火のため出動した県の防災ヘリコプターも強風のため現場に近づけず、花巻空港に引き返したということです。
このため、岩手県は消火活動が困難な状況だとして、県庁に特別警戒本部を設置するとともに、午後1時前、陸上自衛隊に対して災害派遣要請を行いました。
岩手県滝沢市にある陸上自衛隊岩手駐屯地から自衛隊員が現場に向かうことになっていて、到着しだい地上から消火活動に当たることにしています。
現場は釜石市の中心部から南東におよそ6キロ離れた半島部に広がる山林で、近くに住宅などはなく、これまでのところけが人もいないということです。
盛岡地方気象台によりますと、釜石市では午前10時40分すぎに、25.9メートルの最大瞬間風速を観測しています。