ごめんと謝れば済むことじゃないか。

　あすから大相撲春場所が、「ボディメーカーコロシアム」で始まる。命名権を取得してこういう名前になり、去年から番付にも違和感があるがこう載っている。
　たぶんNHKはかたくなに

大阪府立体育会館

と出るかも。

　昨日午前時点の土俵。真ん中に穴があるのは土俵祭りで「清めモノ」を埋めるため。よく見るとつり屋根に何もない。これから水引幕、房、カメラやマイクが取り付けられる。

　注目はなんといっても「子供でも分かる」白鵬だが、あれ以来様子がおかしい。
　フラッシュがうるさいと報道陣を締め出し、番付発表時の会見でも「気持ちは伝えたけどね」とけむに巻き、琴勇輝、千代鳳の気合い[ほぅっ!]にダメ出しし、挙句の果てに観客席にまですっどはしたり、エルボー張りのかち上げの稽古。まー朝青龍がかつて若手力士に親方不在時に、

土俵上でパイルドライバーやパワーボム食らわせるよりはましだけど

　むかし、立川談志が真打昇進基準なんかを巡って落語芸術協会と対立し、しいては師匠の小さんと対立して独立した際に、小さんがマスコミに、

謝れば済むことじゃないか。何あいつはいじになっているんだい?

といったそうである。

　白鵬もことの後にわびれば済んだことである。が、自身のプライドと、「一人横綱の時や震災の時にあれだけ頑張ったのに、ことあるごとに評価が低い」と日頃思うものが噴き出したのか、殻にこもり、時に鬼になっている。

　ひとえ大鵬の記録を抜いた後に目標がなくなり、むりやりモチベーションを上げているようにも見える。

　ああなった自身もいけないが、周りの性でもある。とりわけ親方がガツンと言えないのはいけない。

　かつての三重ノ海、武蔵川親方は武蔵丸を入門させた際、性格などを見抜くため半年間基礎などをたたきこませたらしいし、大砂嵐も、師匠がいくら番付が俺を超えても、師匠は絶対なんだと教え込ませているらしい。

　大鵬も、後援会に私を思って叱る方がいてありがたかったといい、曙は後藤の親方とわれわれ同郷は言っていますがかつての木村庄之助を師匠と仰ぎ、横綱以前に日本人の心とはと説いたという。

　その白鵬に、「悪」があったとしても、それをたしなめるものがいないのは悲しい。
　たしかに

天地天明陰陽あり、陽、これを勝ちと申し、陰、これを負けと申す

と、土俵祭りにあるのだが、、、