元巨人投手で、巨人とロッテで投手コーチも務めた中村稔さんが2日夜に死去した。巨人が18日、発表した。82歳。三重県出身。葬儀は家族のみで執り行われた。
中村さんは宇治山田商工(現宇治山田商)卒業後の1957年に巨人入りし、65年に20勝を挙げて優勝に貢献。巨人はこの年から9年連続で優勝する「V9」黄金期を築いた。69年限りで現役を引退した中村さんは翌年以降もチームに残り、2軍投手コーチに就任。その後、解説者を務めていたが、藤田元司監督からの信頼厚く81年、89年にそれぞれ1軍投手コーチとして巨人に復帰した。97年には、かつて巨人コーチをともに務めたロッテ・近藤昭仁監督に請われてロッテで1軍投手コーチも務めた。
巨人投手コーチ時代には、斎藤雅樹、槙原寛己、桑田真澄らを指導した。
現役時代の通算成績は352試合に登板して72勝53敗、防御率2・76。