陸上男子のサニブラウン・ハキーム（20）＝米フロリダ大＝が7日（日本時間8日）、米テキサス州オースティンで行われた全米大学選手権の男子100メートル決勝で、9秒97（追い風0・8メートル）の日本新記録を樹立した。桐生祥秀（よしひで）＝日本生命＝が2017年に出した9秒98（追い風1・8メートル）を塗り替えた。レースは3位だった。
サニブラウンは5月11日に米国の大会で日本選手2人目の9秒台となる9秒99をマーク。当時の自己記録を0秒06更新すると、今月5日の準決勝では追い風2・4メートルの参考記録ながら9秒96の好タイムをマークしていた。世界記録は五輪3大会連続金メダリストのウサイン・ボルト（ジャマイカ）が09年世界選手権で出した9秒58。
サニブラウンは東京都出身。父はガーナ出身で、母は日本人。東京・城西高2年だった15年世界ユース選手権200メートルでボルトの大会記録を塗り替え、100メートルとの2冠に輝いた。同年に世界選手権に初出場し、国際陸上競技連盟の年間表彰で新人賞に該当する「ライジングスター・アワード」にも選出された。
17年は日本選手権で100メートルと200メートルを制し、世界選手権200メートルでは同種目史上最年少となる18歳5カ月で決勝に進み、7位に入った。同年秋に米フロリダ大に進み、今年3月には60メートルで6秒54の室内日本タイ記録を出した。
