フィギュアスケート・全日本選手権第1日(21日、東和薬品ラクタブドーム)来年3月の世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)代表選考会を兼ねた大会が開幕。女子ショートプログラム(SP)で、日本勢として2005年の浅田真央以来となるグランプリ(GP)ファイナルで初出場優勝を成し遂げた紀平梨花(16)=関大KFSC=は68・75点で5位と出遅れた。5連覇を目指す宮原知子(20)=関大=が76・76点で首位発進した。坂本花織(18)=シスメックス=は75・65点で2位、三原舞依(19)=シスメックス=は72・88点で3位、本田真凜(17)=JAL=は52・75点で18位に沈んだ。フリーは23日に行われる。
初の全日本女王へ厳しい出だしとなった。紀平は冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒。予定したフリップ-トーループの2連続3回転は、トーループが2回転に。後半の両手を高く上げて跳ぶ3回転ルッツを軽やかに降り、スピンとステップは最高難度のレベル4を獲得したが、演技後は納得がいかない様子だった。
昨季はジュニアの立場で出場し、4連覇した宮原、坂本の平昌五輪代表2人に次ぐ3位に入った。3回転半を武器にシニアデビューした今季は、西日本選手権を含めて5戦5勝。13年前の浅田は全日本で2位だった。本命としての重圧をはねのけたいところだったが、大技の失敗が響いた。
23日のフリーで巻き返し、12歳だった4年前のNHK杯では選手の演技後に観客席から投げ込まれる花束などを拾い集める「フラワーガール」を務めたリンクで初の日本一を狙う。