日本相撲協会は３１日、行司の最高位、立（たて）行司の第４０代式守伊之助（５８）＝本名・野内五雄＝から提出されていた辞職届を２８日付で受理したことを明らかにした。
前伊之助は昨年１２月の冬巡業中、１０代の若手行司に非違行為（セクハラ）をはたらき、協会から１月の初、３月の春、５月の夏の３場所「出場停止」処分を受けていた。伊之助は１月の臨時理事会の席上で辞職届を提出していたが、処分が明ける夏場所後に受理することになっていた。この間、伊之助は「自宅謹慎」および「報酬の無支給」という厳しい処分が下された。
立行司は「結びの一番」を裁く木村庄之助（首席）と伊之助（次席）が名乗るが、番付上、庄之助は平成２７年春場所後から空位が続いている。伊之助の名前は夏場所の番付まで記載されたが、行司、呼出らの昇進は規約で９月の秋場所後の理事会で決定されるため、今回の辞職を受けて少なくても７月の名古屋場所と９月の秋場所は番付から立行司がいなくなる。
番付から庄之助、伊之助が消えるのは平成６年春場所以来、２４年ぶりとなる。
