沖縄気象台は28日午前4時43分までに、沖縄本島地方に暴風・波浪警報を発表した。台風は28日の昼前から昼過ぎに最接近する見込みで、夜遅くにかけて暴風に厳重な警戒を呼び掛けている。また、沿岸の海域では29日にかけてうねりを伴った高波に警戒が必要としている。
台風は28日午前3時現在、那覇市の南南東約230キロの海上にあって、暴風域を伴いながら時速約20キロで北に進んでいる。中心の気圧は985ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで、中心から半径70キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。中心の北側440キロ以内と南側90キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いている。
南城市糸数で28日午前3時39分、最大瞬間風速28.7メートルを観測した。
28日の予想される最大風速(最大瞬間風速)は本島地方が北西または南東のち南西 30メートル(40メートル)、大東島地方が南または南東の風20メートル(30メートル)、宮古島地方で北のち北西の風20メートル(30メートル)、八重山地方が北のち北西の風20メートル(30メートル)。
29日は本島地方が西の風23メートル(35メートル)、大東島地方が南の風20メートル(30メートル)、宮古島地方で北西のち北の風17メートル(30メートル)、八重山地方は北西の風18メートル(30メートル)。
沖縄地方の沿岸の海域では29日にかけて、うねりを伴い大しけの状態が続く見込み。海上や海岸付近では、うねりを伴った高波に警戒を。
予想される波の高さは28日が本島地方7メートル、大東島地方7メートル、宮古島地方6メートル、八重山地方6メートル。
本島地方は28日昼前から28日夕方まで潮位が高くなる見込みで、海岸や河口付近の低地では、高潮による浸水や冠水が必要。
本島地方では28日昼前にかけて1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る見込み。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に注意を。「大雨警報」を発表する恐れもあるという。28日午前6時から29日午前6時までの24時間に予想される雨量は本島地方で200ミリとなっている。
本島地方や大東島地方では発達した積乱雲の下での落雷や竜巻などの激しい突風に十分な注意を。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合、頑丈な建物内に移動するなど、安全確保に努めるよう呼び掛けている。