バドミントン・日本ランキングサーキット大会>◇最終日◇31日◇埼玉・さいたま市記念総合体育館◇男子シングルス決勝ほか
違法カジノ店での賭博行為で無期限の試合出場停止処分から復帰したバドミントン男子の桃田賢斗(22=NTT東日本)が涙の復活優勝を果たした。決勝で上田拓馬(日本ユニシス)と対戦。21-13、14-21、21-19と大接戦を制した。 シーソーゲームを制すると、桃田はしばらくひざまずいて、コートから立てなかった。約10秒後に立つと、ユニホームで涙を拭く。表彰式でも涙は止まらなかった。
相手は日本代表で、処分前は長く、代表でともに行動してきた上田。「お互い手の内を知っているので、簡単な試合にはならない」。前日に警戒していた通り、第2ゲームは終始劣勢で、14-21と、今大会5試合目にして初めてゲームを取られた。第3ゲームも大接戦。何度も逆転を許しながら粘りに粘って2-1で振り切った。
今後はカナダオープン(11日開幕)とUSオープン(19日開幕)の国際試合に自費で出場し、ポイントを稼ぎ、世界ランキングを上げていく。この日は日本代表の朴柱奉監督も視察。俊敏な動きと粘り、強烈なスマッシュと、ブランク明けも変わらない実力をアピールできた。