フジテレビは、日枝久会長(79)を6月に退任させる人事を固めた。同局は近年、視聴率が低迷しており、亀山千広社長(60)とトップ2人を刷新することで再起を図る狙いがあるとみられる。
日枝氏は取締役相談役に就く。持ち株会社のフジ・メディア・ホールディングスの会長も同時に退任する。両社の社長は、ビーエスフジの宮内正喜社長(73)、会長はホールディングスの嘉納修治社長(67)が就任する。亀山氏はビーエスフジ社長に就く。
日枝氏は1988年から13年間、フジの社長を務めた後、2001年から代表権のある会長となり、フジサンケイグループ全体を事実上掌握してきた。05年にはライブドアによるニッポン放送買収騒動にも対応。民放連会長も2期務めた。
フジは04~10年度に在京民放キー局で視聴率トップを続けてきたが、11年度に転落。13年6月に「踊る大捜査線」などのプロデューサーで知られる亀山氏が立て直しを期待され社長に就いた。31年半続いた「笑っていいとも!」を打ち切るなど大幅な番組改編を進めたものの、16年度は在京キー局4位になるなど視聴率低迷が続き、目立った成果が出ていなかった。