ロックバンド「X JAPAN」のリーダーで、ステージ上で倒れるほどの猛烈なドラムパフォーマンスで知られるYOSHIKIが9日、緊急手術を受けるため、予定されていた各公演を見合わせると発表した。
事務所の声明によると、YOSHIKIは米ロサンゼルスで今月16日、頸椎(けいつい)の人工椎間板置換術を受ける。「YOSHIKIは日本の神経外科医から、プロのラグビー選手なら引退を余儀なくされるほどの深刻な損傷を首に負っていると宣告された。心身共に限界に近づいているとの診断を受けた」という。
7月に日本各地のアリーナで予定されているX JAPANのコンサートに加え、未発表だったその後の世界ツアーの開催も見合わせるとしている。日を改めて開催するか、あるいは完全中止するかは、後日決められるという。
X JAPANは日本の音楽史上最大のアーティストの一つに数えられ、1980~90年代に絶大な人気を集めた。
クラシックピアニストでもあるYOSHIKIは今年1月、ニューヨークのカーネギーホールで東京フィルハーモニー交響楽団とのコンサートも行ったが、主治医のトミー・トミザワ氏は9日の声明で、YOSHIKIは既に左手の感覚を失っていると説明している。
YOSHIKIは以降もパフォーマンスを続け、3月には英ロンドンのウェンブリー・アリーナでX JAPANのライブも敢行した。
トミザワ氏は「YOSHIKIはあれほどの容体でも、最後まで見届けたいと語っていた。だが症状は悪化の一途をたどっており、医師団は現状のまま行けば、手術を受け回復できる限界点を超えてしまうと判断した」と述べている。