難病の「多発性硬化症」を発症し闘病生活を続けている落語家の林家こん平(73)の次女で「林家こん平事務所」代表の笠井咲さんが、2013年に悪化した糖尿病が改善していることを11日に更新したブログで報告した。7日に診察を受けたところ、主治医から「すごく良いです」と告げられたという。
こん平は13年6月、糖尿病の悪化により一時、心肺停止状態に。壊死が進んで体内にばい菌が入る原因となった左足の指3本を切断した。その際、医師からは生命にかかわる事態も想定し、左足の膝から下を切断するという診断を受けた。家族や弟子はこの診断に同意したが、咲さんは反対。結局、切断しないことになった。
主治医は7日の診察で「あの診断は、我々が間違っていました。糖尿病は一過性の可能性が強い。本当に良くケアしておられます」と咲さんや家族の介護をたたえたという。
こん平の症状はその後、徐々に上向きに。14年8月からは都電荒川線を使った「都電落語会」を月に1回行うなど、ファンの前に姿を見せるまで回復した。正月には監督を務める「らくご卓球クラブ」の初打ち会にも参加している。
咲さんは「父の足が今ある現実。立って卓球をしている現実。自分の足で歩き毎月の『都電落語会』に21回乗車しつづけている実績。本当にあの時、力強く自分の意思を貫いてよかったとしみじみ思っております」と記した。