夜だるま昆布長の、カウントギリギリ!(;゚д゚)(つд⊂)

Yahoo!ブログより移籍いたしました、夜だるま昆布長と申します。自身障がい者で、施設に通所しながら、日々アビリンピックの練習や、個人新聞を製作しています。Officeむいんぐ代表。林家木久扇名付け人です。山形県鶴岡市。

夜だるまアーカイブス「藤山寛美「下積の石」」

「あらすじ」

福井県九頭滝川上流のダムが、豪雪で破損したため
その修復工事に来ていた飯場仲間万吉と仙太郎の二人は、馬が合うというのか
兄弟のように仲は良いのですが、人生に対する処世術や、性格はまるで
相反していました。

仙太郎は小才が利いてにがみぱしった良い男ですが
酒飲みで怠け者、労務者仲間の評判は良くありません
しかし、労務班長の評判一人娘絹子とは人目を忍ぶ仲なのです。

その絹子を仲間の労務者達は皆狙っています。

万吉もその一人です。

仙太郎とは違って、仲間達から正直で律儀で親切で...と評判の万吉は
乏しい給料の中から食べるものも食べずに倹約して金を溜めています。

それもこれも絹子を想う気持ちから、小金の一つも溜めて...と
それこそ本当に真剣な恋だったのです。

だが、風采のあがらぬ万吉を絹子が好くわけもありません。

そんなある日のこと、万吉と仙太郎は思いがけぬ事件に巻きこまれたのでした。

仕事場から帰る途中、底なし池へ身を投じようとする若い心中者を助けようとし
たのですが
ただ助けただけでは仏作って魂人れずのたとえ、大金がなくては心中のやり直し
の状態です。

万吉が金を溜めこんでいると知る仙太郎は
その金を出してやれと言うのです。

絹子と結婚する事を夢見て貯えた大金
そう簡単に見ず知らずの他人には投げ出す気にはなれない万吉です。

だが人命にはかえられません。

覚悟を決めた万吉は、何度も金に別れを惜しみ乍ら
金を投げ出したのですが...。