夜だるま昆布長の、カウントギリギリ!(;゚д゚)(つд⊂)

Yahoo!ブログより移籍いたしました、夜だるま昆布長と申します。自身障がい者で、施設に通所しながら、日々アビリンピックの練習や、個人新聞を製作しています。Officeむいんぐ代表。林家木久扇名付け人です。山形県鶴岡市。

夜だるまスポーツ

奥村選手の憧れが、宮本内野手だったから、ヤクルトスワローズが狙っていたかなあ。

まさか、の人選になった。ヤクルトが9日、巨人にFA移籍した相川の人的補償として、高卒2年目の内野手奥村展征(19=右投げ左打ち)を獲得。同日に入団会見を行い、「驚いたけれど、やってやろうという気になった」と意気込んだ。

 FA補償を巡っては当初、補強ポイントの投手や外野手の獲得が検討された。一軍での実績が何もない19歳に白羽の矢を立てたのには、球界でもオドロキの声が多いが、会見に同席した小川SDは「若い野手が手薄で、将来性を最優先した。広角に打てるバットコントロールが非常にいい。間違いなくレギュラーで戦える素質」とゾッコン。二軍首脳陣からの推薦も決め手となり、球団内では将来の遊撃のレギュラー候補として高く期待している。

 日大山形から13年ドラフト4位で入団した奥村は、高校時代は1年春からレギュラー、3年夏は主将兼4番として甲子園ベスト4に導いた。父は甲西高(滋賀)の監督、元政治家の祖父も甲賀高(滋賀)での監督経験があるというサラブレッドでもある。

 巨人では昨季の1年目から二軍で主に二塁手として86試合に出場。同年ドラ2の和田恋の78試合を上回る出場機会を与えられた。巨人関係者が言う。

「岡崎二軍監督が奥村を高く評価していた。将来は二塁で坂本とコンビを組ませるか、もしくは『ポスト坂本』として遊撃を任せられると期待して起用した。若手の中で練習量は一番。しかも自分で創意工夫しながらやっているから質も高い。6月の二軍戦では代打で逆方向のレフトに3ランを放って岡崎監督をうならせたものだ。マスクもよく、人気が出ると期待されていたのに……」

 他球団の評価もすこぶる良い。DeNAの高田GMは「ドラフトでは巨人に先に取られてしまったけれど、獲得したいと思って、ずっと追いかけていた選手。巨人は痛いと思う」と話せば、某球団の二軍首脳陣も「走攻守で常に気を抜かず、たとえば二塁守備の位置取りを見ても、打球方向をしっかり考えて守っているように見えた。もったいない」と言っている。

高校野球の指導者からさらに敬遠される可能性

 そんな有望株を巨人はたった1年で手放した。

「大学の監督の立場でも怒りを覚える。巨人は育成を放棄したも同然ですから」

 巨人OBで中大の前監督・高橋善正氏(評論家)は憤慨しながらこう言った。

「私が巨人の投手コーチをやっていたころは、高卒選手は5年間は面倒を見るという球界の暗黙の了解があった。高校生は伸びしろがある分、長い目で見る。ドラフトで獲得した以上、せめて最初の1年くらいは28人のプロテクトリストに入れて保護するのは、高校側への最低限の礼儀でもある。こんなことをやっていては、高校の指導者から『もう巨人には選手を預けない』となってもおかしくありません」

 ただでさえ巨人は近年、高校側から敬遠される傾向がある。昨年、ドラフト上位候補を擁したある強豪校の指導者から「巨人さんは指名を見送っていただきたい。○○は他に行かせたい」と“指名拒否”を食らっている。理由は「二軍で段階を踏んで一軍に昇格するシステムが確立しているチームがある中、巨人は補強などで即戦力ばかりを重宝し、本気で高校生を育てて起用する気があるとは思えないから」と言う。

 ヤクルトの昨季チーム防御率はリーグワーストの4.62。投手陣が課題なのは明らかで、真中監督は外野陣の層の薄さも懸念していた。ヤクルトが狙っているのは投手か外野手──。巨人にはそんな情報もあった。だから、通常ならリストから外れそうなベテランまで厚くプロテクトしたという。高卒1年目を終えた選手は取らないだろうと楽観視していた面もあるだろう。その裏には、若手軽視、育成軽視が透けて見える。

 巨人の球団幹部は「ルールを作るべき」と、19歳の有望株を持っていかれて憤慨しているというが、お門違いな話。巨人は多くの高校やアマチュア球界全体を敵に回すことになるかもしれない。