大相撲の第71代横綱・鶴竜(29)=井筒=が結婚することが30日、分かった。お相手は同じモンゴル人で20代の一般女性。すでに母国に住む両親をはじめ、近い関係者にも紹介しているという。年明けにも届けを出す見通しだ。生涯の伴侶を得た鶴竜が、初場所(来年1月11日初日・両国国技館)で念願の横綱としての初優勝を目指す。
3横綱でただ一人の独身だった鶴竜が、ついに身を固める決心をした。鶴竜自身はこの日、都内でスポーツ報知の取材に「まだですよ」と話すにとどめたが、表情からは喜びがにじみ出ていた。30歳という節目を迎える2015年は、新たなパートナーと二人三脚で歩んでいくこととなった。
関係者によると、お相手は同じモンゴル人の20代の一般女性。清楚(せいそ)な雰囲気を持った美人という。以前からお互いに顔見知りだったが、今年3月の春場所後に急接近して交際をスタート。その後はこの女性が来日して順調に愛を育み、交際1年を待たずに結婚することとなった。
別の関係者によると、すでに都内で2人暮らしを始めたとの情報もある。年明けにも届けを出す見通しだ。
モンゴルに住む大学教授の父・マンガラジャラブさんや母・オユントグスさんをはじめ、近い関係者にもすでに結婚することを報告済みという。鶴竜は以前、女性に求めるものとして「一緒にいてリラックスできるのが一番」と語っていた。さらに「(結婚となれば)自分が養っていくわけだから、責任を持ってやっていく」。まじめな鶴竜らしい結婚観を語っていたが、ここにきて、ついにかけがえのない存在を見つけたようだ。
鶴竜は今年1月の初場所で優勝決定戦まで進出する好成績を残すと、初の綱取りがかかった春場所では14勝1敗で初優勝を飾り、場所後に第71代横綱に昇進。力士として最高の夢をつかんだ。その後に、新妻との交際を開始。見事にゴールインすることになり、今年は土俵の内外で大きな喜びを手にした。
公私ともに充実した1年となったが、初場所は横綱としての責務を果たさねばならない。それは他でもない、賜杯をつかむことだ。11月の九州場所で在位4場所を数えたが、横綱昇進後はいまだに優勝が1度もない。九州場所では無傷10連勝で単独トップを走りながらV逸。鶴竜自身も「やはり優勝しないといけない」と日頃から話している。しかし、ここで新妻を得たことが大きな追い風となるはずだ。愛する存在のためにも新春の土俵では絶対に結果を残す。
◆鶴竜 力三郎(かくりゅう りきさぶろう)
▽本名 マンガラジャラブ・アナンダ。
▽生まれ 1985年8月10日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。29歳。
▽サイズ 186センチ、154キロ。
▽運動&相撲歴 8歳から16歳までバスケットボール。その他にテニスやレスリングなどの経験もある。一時期はボクシングもやっていた。モンゴル相撲は遊び程度。
▽土俵歴 01年九州、初土俵。05年九州、新十両。06年九州、新入幕。09年夏、新三役。12年春場所後に大関、14年春場所後に第71代横綱に昇進。
▽幕内優勝 1回。
▽三賞 殊勲賞2回、技能賞7回。
▽各段優勝 三段目優勝が1回。
▽好きな食べ物 肉料理、納豆も好んで食べる。
▽女性のタイプ きれいな人。
▽趣味 スポーツ観戦。特にサッカーが大好きで国内、海外問わず時間があればテレビ観戦する。プロ野球は巨人ファン。