製紙大手が今月、一斉に段ボール原料となる古紙の値上げに動いている。中国が米国との貿易摩擦で、古紙の輸入元を米国から日本に切り替え、大量に購入しているためだ。燃料費や物流費の上昇も要因。影響が長期化すれば、消費者に負担が及ぶ可能性もある。
日本製紙子会社の日本東海インダストリアルペーパーサプライ(東京)は段ボール原紙の15%以上の値上げを21日出荷分から実施する。レンゴーと、王子ホールディングス傘下の王子マテリア、大王製紙も1日出荷分から値上げした。大王製紙の阿達敏洋専務は「(納入先の)在庫も非常に厳しく、価格調整は通りやすい状況」と話す。