やはり井上は強かった
◆プロボクシング ▽WBA&IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦
井上尚弥―マイケル・ダスマリナス(19日=日本時間20日、米ネバダ州ラスベガス ヴァージン・ホテルズ・ラスベガス)
王者井上尚弥(大橋)が、指名挑戦者のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)を3回TKOで下し、WBA、IBF両タイトルの防衛に成功した。井上は無敗の21勝(18KO)。ダスマリナスは30勝(20KO)3敗1分け。
自身2度目の聖地ラスベガスでWBA王座は5度目、IBFは3度目の防衛となった。自身が持つ日本人の世界戦連勝記録は16に伸ばし、世界戦での通算KO勝利14は日本選手の歴代トップを堅持。海外での防衛成功でも歴代1位の4回目に伸ばした。
井上は初回からサウスポーのダスマリナスの右に左フックのカウンターで合わせ、2回に挑戦者の右肘下の腹部に左ボディーを打って最初のダウンを奪取。3回には徹底したボディー攻撃で2度のダウンを奪い、キャンバスに沈めた。フィニッシュはアッパーからボディーの左の連続攻撃。ダスマリナスも顔をゆがめてリングに前のめりに倒れた。
防衛戦は昨年10月31日に挑戦者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)を7回KOで下し、鮮烈な“ラスベガス・デビュー”を飾ったMGMグランド以来。前回は無観客だったが、今回は2500人の収容数に限定された中で、井上自身も聖地で初めて声援と絶叫が飛び交う会場で戦った。