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鶴岡市名誉市民で元日本学士院院長の杉村隆(すぎむら・たかし)氏が6日に心不全のため死去したことが14日、分かった。94歳。がん医療の世界的権威で国立がん研究センター名誉総長。山形新聞、山形放送が主催する山新健康フォーラムでは1993年の第1回から2017年まで長く講師を務めた。78年に文化勲章、98年に勲一等瑞宝章を受けた。
国立がんセンター名誉総長でがん発症のメカニズムの解明に貢献した杉村隆さんが、今月6日、心不全のため東京都内の病院で亡くなりました。94歳でした。
杉村さんは東京都の出身で東京大学医学部を卒業したあと、国立がんセンター、今の国立がん研究センターなどでがんを引き起こす発がん性物質についての研究を進めました。
そして、焼き魚の焦げた部分など日常的な食品の中にさまざまな発がん性物質が含まれていることを発見したほか、遺伝子のわずかな変化が積み重なることによって正常な細胞ががん細胞に変化していく、がん発症のメカニズムの解明に貢献しました。
杉村さんは昭和59年に国立がんセンターの総長となり、平成4年からは名誉総長を務めました。この間、国の「対がん10か年総合戦略」を推進するなど、日本のがん研究をリードし、昭和53年に文化勲章を、平成10年には勲一等瑞宝章を受章しています。
また、講演や著作を通じてがんの予防や早期診断、早期治療の重要性を広く訴えるなどがんの知識の普及に取り組み、平成15年にはみずからもがんのため胃をすべて摘出したことを公表しました。
国立がん研究センターによりますと、杉村さんは今月6日、東京都内の病院で心不全のため94歳で亡くなりました。