去年の参議院選挙をめぐる大規模な買収事件で、河井克行前法務大臣とともに起訴された妻の河井案里議員について、東京地方裁判所は弁護士の準抗告を退け、改めて保釈を認めない決定をしました。
参議院議員の河井案里被告(46)は、みずからが初当選した去年の参議院選挙をめぐり、夫で前の法務大臣の河井克行被告(57)と共謀して、地元議員5人に合わせて170万円を配ったとして今月8日、公職選挙法違反の買収の罪で起訴されました。
その後、河井前大臣と案里議員の弁護士は保釈を請求し、東京地方裁判所は弁護側と検察の双方から意見を聞くなどして逃亡や証拠隠滅のおそれがないか検討してきましたが15日、2人の保釈を認めない決定をしました。
案里議員の弁護士は決定を不服として、準抗告しましたが、裁判所はこれを退け、改めて保釈を認めない決定をしました。
河井夫妻の裁判は、起訴から100日以内の判決を目指して迅速に審理される「百日裁判」で行われることになっていて、関係者によりますと、河井前大臣と案里議員は、いずれも起訴された内容を否認しているということです。