昨年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、東京地検特捜部は8日、公選法違反(買収)の罪で前法相の衆院議員河井克行容疑者(57)と、妻の参院議員案里容疑者(46)を起訴した。起訴から100日以内に判決を言い渡すよう努める「百日裁判」で審理される見込みで、有罪が確定すると失職する。
一方、特捜部と広島地検は、夫妻から現金を受け取った地元議員らの刑事処分を見送る方針を固めた。一方的に渡されるといった状況などを考慮したとみられる。
克行前法相は安倍晋三首相と近く、菅義偉官房長官を慕う無派閥議員らでつくるグループの中心的存在。案里参院議員は二階派に所属していた。