日本ラグビー協会は23日、今季のトップリーグ全試合を中止とすることを発表した。新型コロナウイルスの影響によるもの。トップリーグは9日、違法薬物事件を理由に3月中の休止を決めていた。
以下、3つの観点を理由に中止を決断した。
1.ご来場のお客様、選手、関係者の健康と安全の確保。
2.新型コロナウイルスの世界的な拡大により、ニュージーランド、オーストラリア等、各国の政府による海外に滞在する自国民への即時帰国が呼びかけられたことで、所属選手が多数帰国すること。
3.トップリーグの全てのチームは企業スポーツとして加盟・活動しており、選手・スタッフが感染した際に企業に与える影響が非常に大きいこと。
リーグは不成立で順位は確定せず、太田チェアマン「苦渋の決断ではありますが…」
発表で、太田治チェアマンは以下のようにコメントしている。
「平素よりジャパンラグビートップリーグへのご声援、誠に有難うございます。この度、新型コロナウイルスの世界的な感染リスクを踏まえ、ファンの皆様と選手ファーストの観点、チーム及び関係者の皆様の安心安全の観点により、苦渋の決断ではありますが、ジャパンラグビートップリーグ2020の全ての試合を中止する事としました。トップリーグ再開を楽しみにお待ちいただいておりましたファンの皆様、選手・関係者の皆様には、大変申し訳なく思いますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます。今後は、新型コロナウイルスの収束を願うとともに、社会情勢を見ながら5月の日本選手権に向けた新たな大会を模索して参ります。引き続き、ジャパンラグビートップリーグを何卒よろしくお願い申し上げます」
なお、今大会は大会途中での中止のため、リーグ不成立となり、順位は確定しない。5月23日から開催予定の「第57回日本ラグビーフットボール選手権大会」に出場する4チームは、別の方法にて決定することを検討しているという。購入された試合のチケットは全て払い戻しを実施する。