夜だるま昆布長の、カウントギリギリ!(;゚д゚)(つд⊂)

Yahoo!ブログより移籍いたしました、夜だるま昆布長と申します。自身障がい者で、施設に通所しながら、日々アビリンピックの練習や、個人新聞を製作しています。Officeむいんぐ代表。林家木久扇名付け人です。山形県鶴岡市。

夜だるま話題

落語家・春風亭一之輔氏が週刊朝日で連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今週のお題は「新型」。

*  *  *
私「お前らさ、話のタネにちょっとうつりに行けよ」
弟子「何のことですか? 師匠……」
私「決まってんだろうが、『新型』だよ!」

 不謹慎は目をつぶってください。落語家の会話なんてだいたいこんなかんじ。え、うちの一門だけ?

弟子「いやいやいや……。勘弁してくださいよ!」
私「なんでだよ? 向上心のある弟子だったら『師匠、ちょっとお暇を頂きたいのですが……』『どうした?』『新型ウイルスに罹患して参ります!』ってやりとりが、ひと月前にあってしかるべきだぞ」
弟子「言いませんよ、そんなこと!」
私「だって今のところ芸人で『かかった』奴はいないんだよ。一番先にかからなきゃダメ! 『新型ウイルス漫談』とか『コロナ落語』が出来るかもしれないのに、なんでチャンスを逃してるんだよ! 暇ならいろんな所に飛んでいってかかってこいっ! ボンヤリしてたら誰かに先にかかられちゃうぞっ!」
弟子「師匠だってマスクしてるじゃないですか?」
私「俺はこわいもん」
弟子「なんですか、それ。第一うつったら即入院ですよ。私の仕事はどうしたらいいんですか?」
私「馬鹿野郎、お前の代わりなんかいくらでもいる」
弟子「いるのはわかってますけど! 第一オモテに出られないじゃないですか!?」
私「なら病院内のリサーチをしてこいよ。『看護師さんがきれいだった』とか。『看護師さんが水前寺清子に似ていた』とか……」
弟子「なんですか、そのつまらないリサーチ。それに水前寺って誰ですか?」
私「『ありがとう』だよ!」
弟子「どういたしまして」

私「なんで今俺がお前に礼を言うんだよ! チータだよ!」
弟子「動物の?」
私「バカかっ!! なんでチーターが看護師やってるんだよっ! 昭和の『サトームセン』のCMじゃあるまいし。気持ち悪いんだよな、あれ。服着たツガイのチーターがクネクネ踊って『ステキなサムシング♪』ってヤツな。『あなたの近所の秋葉原~、サトームセンっ♪』」
弟子「なんのことだか??? サトームセン?」
私「……お前、何年生まれ? ひょっとして令和?」
弟子「平成10年です。令和ならまだ乳幼児ですよ」
私「わかってるよ!! おじさんがわからないことを言ってるときに、なぜ『この人何言ってんだろ?』って思いを顔に出す!? なぜ一時うなずいて『ちょっと調べてみます! 師匠っ!』って嘘でも前のめりな姿勢を見せない!? ほらその顔だよ! なぜそんな石のような目をするっ!?」
弟子「……調べてみ」
私「もう遅いよっっっ!! おい! 『ヘイSiri』とか言うな! そいつの声を聞くと胸がザワザワすんだよっ! だから『チーター』じゃない、『チータ』! なぜ?……俺だって知らないよっ! そいつに聞いてみろっ!」

 皆さんも『新型』にはくれぐれもご注意を。罹患された方のご快復を心よりお祈り申し上げます。