ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手（３５）の退団が決定的であることが２８日、分かった。球団幹部が「他球団の話を聞きたいのが基本線であるのは変わらない」と説明。１１月末が締め切りの契約保留選手名簿を外れ、自由契約となる。１２月以降も球団は残留交渉を続けるが、関係者によると、日本国内の新たな環境でプレーしたい意向が強いという。
プロ野球記録を更新する２０１３年のシーズン６０本塁打を含め、来日９年で２８８発をマークしたレジェンド助っ人が慣れ親しんだチームを去る。チャンスをくれたヤクルトへの感謝と愛着は大きいが、帰国前に「残りの野球人生は数年。総合的に一番条件のいいチームに行く」と発言。複数年契約を希望しており、同時に、リーグ優勝した１５年を故障で棒に振った悔しさもあってＶを渇望している。
今季取得した国内フリーエージェント（ＦＡ）権の行使は見送ったが、１２月２日に自由契約選手として公示され、他球団との交渉解禁となる。来季で３６歳となるが、今季も３３本塁打を放つなど、長打力は健在だ。２１日には自身のツイッターで「どこに行っても僕はいつもファンを愛しているし、みんなが支え続けてくれると分かっている」と決別の可能性を示唆していた。来季から外国人枠を外れることもあり、ソフトバンクが獲得に備えて調査している。
◆ウラディミール・バレンティン（Ｗｌａｄｉｍｉｒ Ｂａｌｅｎｔｉｅｎ）１９８４年７月２日、オランダ領アンティル出身。３５歳。２０００年にマリナーズと契約し、０７年初出場。ヤクルトに入団した１１年から３年連続本塁打王。１３年はＭＶＰも獲得。１８年に打点王。１８５センチ、１００キロ。右投右打。年俸４億４０００万円。既婚。
